マルルームについて
日常と芸術が
交わり循環する
文化の実践場

maru room(マルルーム)は奈良県内でアートコーディネート事業を展開する「一般社団法人はなまる」が運営する住み開きスタイル のオルタナティブスペースです。

代表の飯村が子育ての孤独を経験したことをきっかけに、アートを中心にさまざまな人が集い、自然と交流が生まれる場を創りたいと2019年5月にオープンしました。個人が尊重されながら自由に過ごし、出会いから支え合いの輪が自然と生まれてくる空間を目指し、日々小さい活動を実践中です。

家主飯村の大叔母の残した築40年の一軒家を少しずつ改修しています。個性的な3つの展示室をはじめ、キッチン、和室、シルクスクリーン作業場、木の遊具の部屋など、さまざまな部屋があります。オーディオ機器、照明、プロジェクター、スクリーン、ホワイトボードなど、備品や什器も取り揃えています。

住み開き
アサダワタル氏(文化活動家)が提唱した自宅というプライベートな空間の一部を開放し、友人や知人あるいは見知らぬ他人まで、さまざまな人が集うパブリックスペースとして共有する新たなコミュニケーションの手法。
活動内容
  • 展覧会・イベントの企画運営

    アートマネジメントを本業とする家主が、日常の中にアートがある社会を目指して、子どもでも参加できるワークショップや講座、展覧会を実験的に開催しています。これまで述べ300名以上の方たちにご参加いただきました。

    イベント一覧を見る
  • こども食堂

    月に一度(不定期)、調理ボランティアの皆さんと一緒に開催しています。子どもは無料、大人の方はご無理のない範囲で寄付をお願いいたします。季節ごとに美味しいメニューを工夫しながら作っています! みんなで食卓を囲んで、お腹いっぱい食べましょう。

  • 駄菓子屋

    主に毎週水曜日、学校が終わる時間と合わせてオープンしています。ルールに縛られずに過ごすことのできる、サードプレイス(第三の居場所)としていつも多くの子どもたちが訪れています。
    ※子どもだけで訪れる場合、保護者に承諾書をいただいています。

  • カフェ「ひらくえん」

    素材にこだわった身体にも心にも優しいドリンクやスイーツを提供しています。さまざまな社会的背景で就労が難しい母親が、カフェの運営を通して社会と関わるきっかけとなることを目指しています。

  • 駄菓子屋番頭のえりさんが提案し、本棚が完成しました。学び合い、子育て、アート、自然、ジェンダー、漫画や絵本を中心に、さまざまな本が100冊ほどあります。自由に借りることが可能です。本の寄贈も随時受付中です。

  • ふりそで撮影会

    児童養護施設や里親家庭出身などの経済的な理由から、振袖や袴を着ることを断念した方や、写真が残せなかった方へ「生まれてきてくれて、ありがとう」の思いを込めて、記念撮影をプレゼントするプロジェクトです。活動にご賛同いただける方を随時募集しています。

各開催日はインスタグラムからご確認ください
施設の紹介
  • 玄関の小窓

    玄関とキッチンをつなぐ小窓から「こんにちは」! 笑顔の日も、そうでない日も、この小窓から挨拶ができたら嬉しいです。

  • 応接室

    昭和レトロな写真映えする空間。重厚な照明もカーテンもソファも40年前当時のままです。引っ越した当時はキジの剥製が置いてありました。

  • キッチン

    食品衛生責任者在中、食堂営業許可取得済み、昔ながらのシステムキッチンです。

  • 寄付いただいたおもちゃがたくさんある広々とした和室です。まちライブラリーの本棚もあります。冬にはこたつも登場します。

  • 赤い小部屋

    元々は大叔母の裁縫部屋でした。こじんまりした空間は秘密基地のような安心感があります。

  • 板の間

    中庭を眺めながらゆっくり過ごせるフローリングのお部屋です。ライブ、会議、演劇など、幅広い用途に使用ができます。

  • まるすべ

    2023年、ミュージアムエデュケーターの会田大也さんを講師に招き、参加者とワークショップで作った木の遊具です。子どもたちが「まるすべ」と名付けました。

まちライブラリー
メッセージを付けた本を持ち寄り、交換し、人と出会う私設図書館のグループ。
https://machi-library.org
運営者について
一般社団法人 はなまる
一般社団法人はなまるは、アートプロジェクトをきっかけにひとりひとりが自分の中に「はなまる(自己肯定感)」を持ち、他者の中にある「はなまる(違い=魅力)」を発見し、社会的価値の多様性を育み、誰もが暮らしやすい地域社会の創出を目指します。また、地域コミュニティが分断される現代社会において、アートプロジェクトによって新たなコミュニティをつなぎます。
https://hanamaru-nara.art/
飯村有加(代表理事/アートマネジメント)
1988年生まれ。奈良市出身、同市在住。京都精華大学卒業、奈良女子大学 大学院 人間文化総合科学研究科博士前期課程在籍。大和郡山市のまちづくり団体で映画広報や展覧会企画を担当。2013年よりはならぁと事務局勤務。2017年、一般社団法人はなまるを立ち上げる。2020–2022年、奈良県立大学実践型アートマネジメント人材育成プログラムCHISOUでアドミニストレーター、アートコーディネーター。2023年から、合同会社CHISOU業務執行社員。マルルームの家主。
村田典子(ギャラリスト/アートディレクター)
1975年生まれ。大阪市出身・生駒市在住。京都造形芸術大学美術学部を卒業後、1998年より心斎橋で「FUKUGAN GALLERY」を運営。企画展をはじめ国内外でのアートフェア出展や外部でのイベントコーディネートやライブを企画。「家を開いたら?」と飯村に提案し、マルルームのきっかけを作る。高いDIY技術を持ち、マルルームのさまざまな部分をアップデートしている。
これまでの歩み

2011年、奈良県内のさまざまな地域で、アートを活かした地域活性事業「奈良・町家の芸術祭 はならぁと」(奈良県、実行委員会の共催事業)がスタートし、県内25地域が参画、600組以上の作家が出展、空き町家が45件以上カフェや住宅として活用されました。「はならぁと」で培ってきた地域との関わりや、芸術祭運営の経験を活かし広げることで、奈良県全体の文化芸術に還元し、日々の生活を豊かにする一助になりたい。そのような想いから、当団体の設立に至りました。

これまで、奈良市美術館オープンミュージアムプロジェクト、奈良市アートプロジェクト古都祝奈良、天理市高校生クリエイティブワークショップ、春日山原始林アートプロジェクト等、さまざまなプロジェクトに企画運営や広報として携わってきました。

2011年4月
奈良・町家の芸術祭 HANARART(2014年よりひらがな表記)初開催
2017年5月
はならぁとで出会った飯村有加、たかはしなつき、村田典子が理事となり一般社団法人はなまる設立
2019年5月
村田の発案で飯村の自宅を住み開き、maru room(マルルーム)オープン
2024年6月
たかはしが理事退任後正会員となり、藤野正文が理事に就任